2026年10月15日時点の情報です。内容の正確さに努めていますが、変更や誤りがある場合があります。正しい最新の情報は、必ず公式サイトで確認してください。
International Student Admissions Test(ACER)2026 年版
オーストラリアなどの一部の医学部・歯学部・獣医学部は、留学生を選ぶときに ISAT という試験を使います。日本語の情報がとても少ない試験なので、海外に住む日本人の生徒と保護者向けに、ISAT が何を測る試験なのか、2026 年の日程・受験料・結果の使い方、そして科目の知識を問わないこの試験の対策までを日本語でまとめました。中身は ACER の公式サイトと 2026 年版の受験案内で確かめています。
最終更新:2026 年 10 月 15 日
ISAT(International Student Admissions Test)は、ACER(オーストラリア教育研究所)という試験団体が作る、留学生向けの適性試験です。医学・歯学・獣医学・作業療法・言語聴覚療法の課程に出願する留学生を選ぶために、オーストラリア・アイルランド・エストニア・スペインの一部の大学が使っています。
いちばん大事な性質は、ISAT が理科や数学の知識を暗記しているかを問う試験ではないことです。文章・グラフ・表を読んで、その場で筋道を立てて考える力を測ります。だから対策は「暗記」ではなく、「問題の型と時間配分に慣れること」が中心になります。英語力そのものを測る IELTS とも、英国の UCAT とも、日本の EJU とも別の試験です。
| 作っている団体 | ACER(オーストラリア教育研究所)。オーストラリアの非営利の試験団体 |
|---|---|
| 何のための試験か | 医学・歯学・獣医学・作業療法・言語聴覚療法の課程に出願する「留学生(International students)」の選抜を助けるため |
| 問題数と形式 | 全 100 問の多肢選択(選択肢は 4 つか 5 つ)。正解は 1 つで、間違えても減点はなし |
| 試験時間 | 3 時間 |
| 2 つの部 | 批判的推論(Critical Reasoning)と 数量的推論(Quantitative Reasoning) |
| 受け方 | 自宅などから受けるオンライン受験。ProctorU の試験監督が画面ごしに見張る(リモート監督) |
| 受験料 | AUD435(標準の受験料・2026 年)。クレジットカードで ACER に支払う |
| 結果が出るまで | その受験期間の最終日から 2 週間以内 |
| 結果の有効期間 | 受験した日から 2 年間 |
試験には採点されない試し問題(trial questions)が少し混ざることがあります。どれが試し問題かは分からないので、すべての問題に同じ気持ちで取り組みます。
ISAT は 2 つの力を測ります。どちらも「知っているか」ではなく「読んで考えられるか」を見ます。問題は、素材(文章やグラフ)のあとに設問が続く形で出ます。
情報を読み取って分析し、考えを理解し・当てはめ・広げ、適切な結論を導き、主張を評価する力。素材は人文科学・社会科学の分野から出ます。
情報を分析して当てはめ、判断を下し、問題を解く力。素材は数学・理科の分野から出ます。難しい計算の暗記ではなく、数や量を使った考え方を見ます。
2026 年の受験案内に載っている、ISAT の結果が出願に必要な大学・課程です。マレーシアにある Monash マレーシア校も含まれるため、マレーシアにお住まいのご家庭にも関係します。
| 大学 | 国・地域 | 課程 |
|---|---|---|
| Monash University(メルボルン) | オーストラリア | 学部 医学 |
| Monash University(マレーシア校) | マレーシア | 学部 医学 |
| University of New South Wales(UNSW) | オーストラリア | 学部 医学 |
| University of Tasmania | オーストラリア | 学部 医学 |
| University of Western Australia(UWA) | オーストラリア | 留学生の大学院型医学・歯学への直行ルート |
| Western Sydney University(WSU) | オーストラリア | 学部 医学(International Office 経由で出願) |
| University of Limerick | アイルランド | 作業療法/言語聴覚療法 |
| Estonian University of Life Sciences(Eesti Maaülikool) | エストニア | 獣医学 |
| Universidad de Navarra | スペイン | 学部 医学 |
※ 対象の大学・課程は年ごとに変わります。また同じ大学でも、ISAT ではなく UCAT を使う枠や、どちらでも良い枠があります。志望校が ISAT を使うか、どのくらい重視するかは、必ずその大学の最新の募集要項で確かめてください。最新の一覧は ISAT の公式サイトに出ています。
2026 年は 4 回の受験期間があります。それぞれ期間の中で日時を予約して受けます(各期間の最後の 2 日間は再受験の人の専用日です)。志望校の出願締切から逆算して、結果が間に合う回を選びます。
| 回 | 受験できる期間 | 申し込みの締切 |
|---|---|---|
| 第 1 回 | 2026 年 1 月 19 日〜1 月 30 日 | 2026 年 1 月 6 日 |
| 第 2 回 | 2026 年 4 月 27 日〜5 月 8 日 | 2026 年 4 月 13 日 |
| 第 3 回 | 2026 年 7 月 27 日〜8 月 7 日 | 2026 年 7 月 13 日 |
| 第 4 回 | 2026 年 10 月 26 日〜11 月 6 日 | 2026 年 10 月 12 日 |
※ 申し込みの締切は、受験案内の「登録システムが閉じる日」(いずれも現地時間の夜)です。結果はその回の最終日から 2 週間以内に出て、受験日から 2 年間有効です。
ISAT は受け直せますが、ACER のデータに同じ人の結果が 2 つあり、その 2 つが 12 か月以内のものだった場合、新しいほうの結果が無効(キャンセル)になり、大学にも知らされます。つまり「短い間に 2 回受けて、良いほうの点を使う」という受け方はできません。1 回を本番として準備し、受けるのは志望校の締切に間に合う回を 1 つに絞るのが基本です。
① 公式の練習問題で形式に慣れる。 ACER が出している公式の練習教材は、電子書籍の練習テスト 2 種類だけです(Practice Test 1=45 問・AUD17、Practice Test 2=50 問・AUD20。受験の登録ページから買えます)。まずこれで、素材を読んで設問に答える形に慣れます。ACER 以外に「公式」教材はありません。
② 時間を計って解く。 100 問を 3 時間、1 問あたり 2 分弱です。初めて見る文章・グラフ・表を、立ち止まりすぎずに読み進める練習が効きます。間違えても減点はないので、分からない問題も空欄にせず必ず選びます。
③ 読む力を日本語と英語の両方で鍛える。 CR は人文・社会科学、QR は数学・理科の素材を英語で読みます。英語で速く正しく読む力と、数や量の関係を図や表から読み取る力は、ふだんの学習の中で伸ばせます。南数塾では、この「英語で読んで考える」土台づくりをお手伝いできます。
④ 本番の環境を試しておく。 ISAT は自宅からのオンライン受験で、ProctorU の監督が画面ごしに見ます。パソコン・カメラ・マイク・通信の確認や、本人確認の身分証(名前と生年月日が登録と一致するもの)を、受験日の前にそろえておきます。
ISAT は入学試験であって、医師の資格そのものではありません。海外の医学部を出たあとに日本で医師として働くには、厚生労働省の受験資格の個別審査を受けてから、日本の医師国家試験に合格する必要があります。大学単位での一律の認定はなく、結果は人ごとに異なります。
「どこで医師として働きたいか」から逆算して、進学先の認定を先に確かめるのが大切です。日本で医師になるルートは 『海外の医学部から日本で医師になる道(医師免許の国際コンバート)』、A-Level で出願できる医学部は 『A-Level で出願できる医学部 完全リスト』、国ごとの医学部の受け入れは 『日本の医学部に IB / A-Level から進学する』にまとめています。
いまの資格・英語・予算から、どの国の医学部に出願できそうかをざっと知りたいときは、無料の 『海外医学部 出願できる国チェック』(登録不要・入力はどこにも送りません)が目安になります。
2026 年 10 月 15 日に、どの資料も ACER の公式サイトで開いて確かめました。対象の大学・日程・料金は年ごとに改定されるため、出願前に必ず ISAT の公式サイトと志望校の最新の募集要項をご確認ください。
A. 違います。ISAT は、オーストラリアなどの一部の医学部・歯学部・獣医学部が、留学生を選ぶときに使う適性の試験です。英語力そのものを測る IELTS や TOEFL とは別で、英語力の証明は各大学が別に求めます。また ISAT は理科や数学の知識を暗記しているかを問う試験でもありません。文章・グラフ・表を読んで、その場で筋道を立てて考える力(批判的推論)と、数や量を使って考える力(数量的推論)を測ります。答えに必要な情報は、問題に付いている素材(stimulus)の中にすべて書かれています。
A. 2026 年の受験案内では、オーストラリアの Monash(メルボルン)・UNSW・タスマニア・西オーストラリア(UWA)・西シドニー(WSU)、マレーシアの Monash マレーシア校、アイルランドの University of Limerick(作業療法・言語聴覚療法)、エストニアの Estonian University of Life Sciences(獣医学)、スペインの Universidad de Navarra(医学)が挙がっています。ただし対象の大学・課程は年ごとに変わり、同じ大学でも ISAT ではなく UCAT を使う枠もあります。志望校が ISAT を使うか、使うとしてどのくらい重視するかは、必ずその大学の最新の募集要項で確かめてください。
A. 受け直せますが、決まりに注意が必要です。ACER のデータに同じ人の結果が 2 つあり、その 2 つが 12 か月以内に受けたものだった場合は、新しいほうの結果が無効(キャンセル)になり、大学にもその旨が知らされます。つまり短い間に 2 回受けて良いほうを使う、という受け方はできません。1 回を大切に受けるつもりで準備します。各受験期間の最後の 2 日間は再受験の人のための日です。
A. ISAT 自体に「合格点」はありません。結果は ACER が出す成績表(Statement of Results・自分で印刷する形式)として受け取り、それをどう使うか・どのくらいの成績を求めるかは大学ごとに決めます。必要な水準を公表していない大学も多いので、志望校の募集要項と、過去の合格者の目安を各大学に確認するのが確実です。
A. 知識の暗記は要りませんが、無対策で高い結果は出ません。ISAT は 100 問を 3 時間、つまり 1 問あたり 2 分弱で、初めて見る文章・グラフ・表を読んで判断し続ける試験です。効くのは「問題の型と時間配分に慣れること」です。ACER は公式の練習教材として、電子書籍の練習テストを 2 種類だけ出しています(Practice Test 1=45 問・AUD17、Practice Test 2=50 問・AUD20)。まずこの公式の練習問題で形式に慣れ、時間を計って解く練習を重ねるのが基本です。ACER 以外の「公式」教材はありません。
A. ISAT はあくまで入り口の選抜試験で、資格そのものではありません。海外の医学部を出たあとに日本で医師として働くには、厚生労働省の受験資格の個別審査を受けてから日本の医師国家試験に合格する必要があります。大学単位での一律の認定はなく、結果は人ごとに異なります。卒業後にどこで医師として働きたいかから逆算して、進学先の認定を先に確かめてください。日本で医師になるルートは『海外の医学部から日本で医師になる道』のページに、A-Level で出願できる医学部は別記事にまとめています。