南数塾 面談室から / 第1回
医学部を押しつけるつもりはない。ただ、選択肢として残せる学力は保ちたい――海外で子育てをする保護者から、よく聞く言葉です。けれど海外から医学部を目指す場合、選択肢を残すための準備は、思っているより早く始まります。
南数塾の面談でお話ししている内容を、ご家庭が特定されないよう対話形式に再構成しています。大学や試験の条件は、末尾の出典で確かめてから載せています。条件は年度ごとに変わるため、出願の前には最新の募集要項をご確認ください。
保護者(海外在住・中学生のお子さん)
医学部は、本人に押しつけるつもりはないんです。ただ、選べるくらいの学力は保ってあげたいと思っていて。
南数塾
その考え方がいちばん大事だと思います。ただ海外から医学部を目指す場合、「選べる状態」を残すための条件が、高校の最後ではなく、もっと手前で決まってしまうことが多いんです。
保護者
手前、というと……まだ中学生ですよ?
南数塾
はい。たとえば A-Level で出す場合、大学が求める科目の組み合わせがあり、その科目を選ぶのは高校に上がる前後です。Foundation から進む道でも、その前の IGCSE の成績が条件になります。どちらも、今の勉強がそのまま入口の条件につながっています。
保護者
高校生になってから考えればいい、というものではないんですね。
南数塾
方向だけでも早めに決めておくと、あとで道が閉じずに済みます。決めるのは志望校ではなく、「医学部を選べる状態を残すかどうか」です。
保護者(海外在住・中学生のお子さん)
A-Level の科目は、理系なら何でもいいわけではないんですか?
南数塾
英国の医学部では、化学を必須にする大学が多く、生物まで必須にする大学もあります。化学・生物・数学(か物理)の組み合わせにしておくと、選べる大学がいちばん広くなります。[1]
保護者
A-Level は、成績が悪ければ受け直せると聞いたんですが。
保護者(海外在住・中学生のお子さん)
A-Level ではなく、Foundation から医学部に進む道もあると聞きました。
南数塾
あります。マレーシアの医学部なら、Foundation in Science などを経て進む道があります。ただ、その場合は国の最低条件として、IGCSE(または SPM)の成績が見られます。[7]
南数塾
この点は、大学の入試の担当者にもメールで直接確かめています。A-Level で直接出す人にはこの5科目の条件はかからず、Foundation に入る人には条件がかかる、という答えでした。
保護者
IGCSE の成績が、そのまま医学部の入口になるんですね。
南数塾
はい。IGCSE は中学の終わりから高校の初めにかけての試験なので、今の数学と理科の積み上げが、そのまま効いてきます。
保護者(海外在住・中学生のお子さん)
英語で学べる国がいいと思っていて、オーストラリアも考えています。
保護者
卒業しても、研修に進めないことがあるんですか。
保護者
マレーシアにある英国の大学の分校なら、同じ扱いですか?
保護者
こういう情報は、どうやって調べているんですか。ネットで探しても、書いてあることがばらばらで。
南数塾
公式の募集要項と国の資料を読むのが基本ですが、それだけでは分からないことは、大学の入試の担当者にメールや Zoom で直接聞いています。マレーシアの大学だけでも10校以上とやりとりしていて、日本に戻る道については厚生労働省にも基準の読み方を問い合わせました。
南数塾
ネットの情報は古い年度のものや、留学の仲介の会社の説明がそのまま広まっていることも多いんです。出願に関わることは、必ず一次の窓口で確かめてからお伝えしています。
保護者
将来、日本に戻って医師になる道はどうなりますか。
保護者(海外在住・中学生のお子さん)
日本の医学部に、海外の課程から出す道はありますか。
南数塾
順天堂にも、A-Level で出せる「国際バカロレア/ケンブリッジ・インターナショナル選抜」があります。募集は2名と狭いですが、海外の課程のまま挑戦できます。[18]
保護者
海外の大学だけでなく、日本も並べて考えたほうがいいということですね。
南数塾
はい。海外の医学部は国の政策で条件が変わりやすいので、日本の道も残しておくと安心です。A-Level の勉強は、日本の医学部の英語の試験にも生きてきます。
保護者(海外在住・中学生のお子さん)
中学生のうちに、家でできることはありますか。
南数塾
数学なら、早い段階から電卓に頼らず、途中の式を必ず書かせることです。IGCSE も A-Level も、式を立てる力と、計算を正確に進める力が点数を分けます。
南数塾
そしてもう1つは、方向を早く決めて、計画を逆算することです。科目選び、IGCSE の成績、A-Level の受け方、どの国に出すか――どれも後から取り戻しにくいので、早い段階から一緒に計画を立てていければと思います。
A-Level や IGCSE の科目を選ぶ前までに、医学部を選べる状態を残すかどうかだけでも決めておくと、道が閉じずに済みます。Foundation から進む場合は IGCSE の成績が条件になるため、中学のうちからの積み上げが効いてきます。
大学によります。英国の UCL は受け直した成績を受け付けず、Edinburgh や Glasgow は1回目の受験の成績しか見ません。受け直しを前提にしない計画をおすすめします。
マレーシアの国の最低条件(2027年1月から)では、生物・化学に加え、数学・追加数学・物理から2科目、さらにもう1科目の計5科目で B(Grade 6)以上が要ります。A-Level で直接出願する場合はかかりません。
研修医の席は州ごとに配られ、国籍・永住者が先で、留学生は席の約束がない後ろの組に入ります。研修に進めない可能性も含めて、国を選ぶ必要があります。
順天堂の「国際バカロレア/ケンブリッジ・インターナショナル選抜」は A-Level で出せます(募集2名)。国際医療福祉大学の帰国生向けの特別選抜は、英語の筆記と面接で受けられます。どちらも在学年数などの出願資格があるため、最新の募集要項でご確認ください。
海外の医学部の入試の相談は南数塾へ
学年・いまの科目と成績・志望校を伺い、必要なスコア・科目・出願の準備を整理します。入塾をご検討の方の受講相談は無料、入塾以外の進路相談は有料で承っています。
いずれも 2026-10-28 に内容を確かめました。