A-Level の計画で最初に決めるべきなのは、教材でも学習時間でもなく「どのシリーズで受験するか」です。CAIE の試験は原則年2回、June シリーズ(4月下旬〜6月)と November シリーズ(10〜11月)に実施され、結果発表は例年それぞれ8月中旬と翌年1月です。このほぼ動かない時間軸に、UCAS の出願締切(10月中旬と1月)や日本の帰国生入試・英語学位プログラムの出願時期を重ねると、Year 12・Year 13 のいつまでに何を仕上げるべきかが自動的に決まります。逆にここを曖昧にしたまま学習を始めると、mock で実力が出ずに予測成績が伸びない、結果発表が出願に間に合わない、といったスケジュール起因の失点が起きます。この記事では、受験回から逆算する A-Level 2年間の年間スケジュールを、UK 出願・日本併願・retake の各パターン別に解説します。
CAIE の A-Level 試験は、June シリーズ(例年4月下旬〜6月に実施)と November シリーズ(例年10月〜11月に実施)の年2回が基本です。結果発表は June シリーズが8月中旬(2026年は AS & A Level が8月11日)、November シリーズが翌年1月と公表されています。このほかに March シリーズも存在しますが、CAIE がインド限定で運用しているシリーズのため、マレーシアを含む他の国のインター校生には選択肢に入りません。どのシリーズで受験できるかは在籍校(試験センター)の運用にも依存するため、計画を立てる前に学校の Exams Officer に確認しておくと確実です。
多くのインター校では Year 12 で AS 範囲を学び、Year 12 の終わりの June シリーズで AS 試験を受けます。AS の得点はフル A-Level の総合判定に合算されるため、ここで高得点を積むことがそのまま A* への貯金になります。一方、AS を途中で受けず Year 13 の終わりに全 Paper を一括で受験する方式を採る学校もあり、どちらの型かで2年間の負荷配分は大きく変わります。AS を先に取る型は本番の負荷を分散でき、確定した AS 成績を出願の実績として使えるのが強みです。自分の学校がどちらの方式か、Year 12 の早い段階で確認しておきましょう。
Year 13 は A2 範囲を学びながら、学校ごとに設定される mock 試験(模擬試験)を挟んで本番の June シリーズへ向かいます。ここで重要なのは、UCAS や日本の英語学位の出願時点では最終成績がまだ存在しないという事実です。出願書類に載るのは学校が発行する predicted grades(予測成績)であり、その根拠になるのが AS の実績と mock の結果です。つまり mock は校内テストではなく出願書類の一部であり、一度発行された predicted を後から上げてもらうのは簡単ではありません。「mock までに仕上げる」を Year 13 前半の目標に置くのが、逆算スケジュールの核心です。
UK 出願の UCAS には大きく2つの締切があります。2026年入学サイクルでは、Oxford・Cambridge および医学・歯学・獣医学系のコースが2025年10月15日、その他の一般コースの equal consideration 締切が2026年1月14日でした。締切の日付は年により動くため、自分のサイクルの日程は必ず UCAS 公式サイトで確認してください。ここで効いてくるのが受験シリーズとの噛み合わせです。Oxbridge・医学部志望は Year 13 が始まって1〜2か月ほどで出願が来るため、predicted の根拠になる実績は Year 12 のうちに作り切る必要があります。Year 12 末の June シリーズで AS を取り、8月の結果を持って10月出願に臨む流れが最も自然です。
日本の帰国生入試や9月入学の英語学位プログラムは、出願時期も求められる成績も大学・学部ごとにばらばらです。ただし共通する軸が1つあります。June シリーズの結果が8月に出るという事実です。Year 13 の June で A-Level を完成させれば、8月に最終成績が手元に揃い、その後に出願時期が来る入試には確定成績で臨めます。逆に November シリーズで完成させる計画だと結果が翌年1月になり、日本の入試スケジュールと噛み合わない場面が増えます。併願を考えるなら「どの時点でどの成績が手元にあるか」を大学ごとの募集要項と突き合わせ、UK と日本のどちらのタイムラインを優先するかを Year 12 のうちに決めておくことが重要です。
A-Level は同じ科目を後続のシリーズで受け直すことができます。June 本番で目標に届かなかった場合、8月の結果発表を受けて November シリーズで retake し、結果を翌年1月に受け取るという半年サイクルが基本形です。UK 出願なら翌サイクルでの出願(実質的な gap year)を許容できるか、日本の入試なら1月の結果でも間に合う出願先があるかで、retake の価値は大きく変わります。大切なのは retake を前提に緩く計画することではなく、「もし足りなかったらどのシリーズで取り直し、その結果がいつ出て、どの出願に間に合うのか」をあらかじめ地図にしておくことです。この地図があるだけで、8月の結果発表日に感情ではなく計画で動けるようになります。
多くのインター校では Year 12 の終わり(4月下旬〜6月の June シリーズ)に AS を受け、Year 13 の終わりの June シリーズで A2 を受けて完成させる2段階型です。一方、Year 13 末に全 Paper を一括受験する学校もあります。November シリーズ(10〜11月)を使えるかどうかも含め、まず在籍校の方式を確認するのが出発点です。
June シリーズの結果は8月中旬(2026年は AS & A Level が8月11日)、November シリーズの結果は翌年1月に発表されます。March シリーズはインド限定です。発表日は年により動くため、受験する年の日程は CAIE 公式サイトで確認してください。
出願に間に合うよう、多くは Year 13 の前半に学校が発行します。根拠になるのは AS の確定成績、mock 試験の結果、日々の学習状況です。発行後に上方修正してもらうのは容易ではないため、AS と mock の2つの山を「出願書類を作る試験」と位置づけて仕上げることが重要です。
同じ科目を後続のシリーズで retake できます。June の結果が8月に出た後、November シリーズで受け直し、結果を翌年1月に受け取るのが基本サイクルです。ただし1月上旬の結果発表は UCAS の1月中旬締切の直前で、同サイクル出願で使うのは時間的にかなり厳しいため、翌サイクル出願や、年明け以降に出願できる日本の入試方式との組み合わせで設計します。
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