どの分野が AA HL で、どれが AI HL か 完全比較 2026
新課程(2022 年〜)でベクトル・複素数平面・平面上の曲線・行列が日本の数学C に集約されました。一方 IB では、この 3 分野が AA HL(ベクトル・複素数)と AI HL(行列)に分かれて配置されています。本記事では、日本の数学C と IB の対応を分野ごとに整理し、コース選択(AA HL か AI HL か)への影響まで解説します。
最終更新:2026 年 5 月 29 日
結論:ベクトルと複素数は AA HL、行列は AI HL の領域です。AA SL にはベクトルがありません。
つまり「数C で学んだ分野を IB のどこで使うか」は、選ぶコースによって変わります。だからこそ、コース選択前にこの対応を知っておくことが重要です。
| 日本(数学C) | IB の対応 |
|---|---|
| 数C「ベクトル」(平面・空間ベクトル、内積)※ 新課程で数B→数C | AA HL のベクトル(2D / 3D、内積・外積、直線・平面の方程式)。AA SL にはベクトルなし |
| 数C「複素数平面」(極形式・ド・モアブルの定理)※ 数III→数C | AA HL の複素数(極形式・De Moivre・n 乗根) |
| 数C「数学的な表現の工夫」での行列(軽く) | AI HL の行列(演算・行列式・逆行列・固有値・遷移行列 → Markov) |
| 数C「平面上の曲線」(2 次曲線・媒介変数・極座標) | AA HL の媒介変数・極座標(微積と関連) |
日本の数学C「複素数平面」(極形式・ド・モアブルの定理)は、IB では AA HL の複素数に対応します。AA HL では直交形式・極形式(modulus-argument form)・De Moivre の定理・n 乗根まで扱い、内容の重なりが大きい分野です。数III→数C に移った複素数平面を学んだ理系生は、AA HL の複素数で大きなアドバンテージがあります。新しく慣れるのは英語の記号・用語と、証明を英語で記述する部分です。
行列は IB では AA ではなく AI HL の領域。日本の数C より踏み込みます。
AI HL の行列・Markov などの独自領域は 『AI HL 独自領域:日本にない数学』 でさらに詳しく解説します。
コース選択の全体像は 『IB Math 4 区分 完全攻略』 と AA vs AI 適性診断 を参照してください。
ベクトルと複素数は、IB では主に AA HL(Analysis & Approaches の Higher Level)の領域です。日本の数学C で学ぶ平面・空間ベクトル、複素数平面(極形式・ド・モアブル)は、AA HL のベクトル(3D・直線と平面)と複素数(De Moivre・n 乗根)に対応します。新課程でベクトルが数B→数C、複素数平面が数III→数C に移ったため、これらは理系(数C 履修)の生徒が主に学ぶ内容になりました。
本当です。ベクトルは AA では HL のみの扱いで、AA SL では学びません。したがって「日本でベクトルをやったから IB でも安心」と思っても、AA SL を選ぶとベクトルは試験範囲外です。逆に、ベクトルや複素数を数学の武器にしたい理系志望は AA HL を選ぶことになります。AI ルートでもベクトル・複素数は中心ではありません。
日本の数学C では行列は「数学的な表現の工夫」の中で比較的軽く扱われます。一方 IB では行列は AI HL(Applications の Higher Level)の重要領域で、行列演算・行列式・逆行列に加え、固有値・固有ベクトル、そして遷移行列(transition matrix)から Markov 連鎖の定常状態まで踏み込みます。AA ルートでは行列を扱いません。行列を深くやるのは IB では AI HL です。
有利です。数学C のベクトル(特に空間ベクトル)と複素数平面の経験は、AA HL のベクトル(直線・平面の方程式)と複素数(極形式・De Moivre)にそのまま活きます。新しく慣れるのは、外積(ベクトル積)の応用、英語の記号・用語、そして証明を英語で書く部分です。土台がある分、AA HL のこの分野は得点源にしやすいです。
①英語の用語・記号(vector, dot/scalar product, cross/vector product, modulus-argument form, eigenvalue 等)、②AA HL の外積・平面の方程式・複素数の n 乗根といった発展的な扱い、③AI HL の固有値・遷移行列・Markov(日本の高校でほぼ扱わない領域)、の 3 点です。コース(AA HL か AI HL か)で学ぶ分野が分かれる点にも注意が必要です。
南数塾は、数学C を学んだお子様のベクトル・複素数の土台を活かしつつ、AA HL の外積・平面、AI HL の行列・Markov、英語記述を補強します。コース選択の相談から、まずは無料カウンセリングで。