英語が得意な海外子女が英検でつまずくのは、英語力が足りないからではありません。会話とリスニングが強くても、語彙・語法、ライティングの型、要約、二次のフォーマット、社会問題の背景知識という 「英検という試験への適応」が抜けているからです。裏を返せば、埋めるべき穴は決まっており、正しく対策すれば英語の強みは素直にスコアへ変わります。
症状:長文は読めるのに、短文の語彙穴埋め・語法問題でポロポロ失点する。
原因:英語圏で自然に身につけた会話語彙は強いが、アカデミック/フォーマルな語彙を体系的に積んでいない。級が上がるほどこの穴が効く。
対処:「でる順パス単」で頻度順に語彙を体系暗記。知っている語は飛ばし、『見たことはあるが使えない語』に集中する。語彙→語法問題→長文の順で“使える”状態に。
症状:自由に書けるのに、英作文の点数が伸びない。「内容は悪くないのに…」と言われる。
原因:英検は主張→理由2点→結論という指定構成と語数を厳格に求める。ネイティブ的な自由作文や口語的な書き方は、構成点・語彙点で減点される。日本語からの直訳の癖も典型。
対処:テンプレートに沿って書く→添削→修正のループを回す。『自由に書く力』を『英検の枠に収める力』に変換する。
症状:話すのは得意なのに、長文を要約させると『書きすぎ』『自分の意見を入れてしまう』。
原因:2024年度から1級・準1級・2級に要約問題(Summary)が追加。長文を過不足なく圧縮する型は会話力とは別物で、内容・構成・語彙・文法の4観点で採点される。
対処:原文の主要ポイントを落とさず、自分の言葉で言い換える(コピペにしない)型を反復。語数感覚と圧縮の練習を独立して積む。
症状:面接官と普通に話せるのに、なぜか二次で落ちる。
原因:英検の面接は『音読の正確さ』『イラスト描写の型』『賛否を論理立てる構成』という固有の枠で評価される。流暢さだけでは点にならず、3級〜準1級はアティチュード(態度)も評価対象。
対処:級ごとのフォーマットを把握し、本番形式の模擬面接で型と時間配分を体に入れる。準1級の4コマナレーション、2級の3コマ説明など、級別に練習する。
症状:準1級・1級の意見問題やスピーチで、『で、結局どう思うの?』の中身が出てこない。
原因:日常会話は流暢でも、移民・環境・テクノロジー倫理といった社会問題を論じる語彙・背景知識・具体例のストックがない。級が上がるほどトピックが抽象化する。
対処:頻出の社会問題テーマについて、賛否の論点と具体例を日本語・英語の両方でインプット。スピーチの『理由2点+具体例』の引き出しを増やす。
症状:実力はあるはずなのに、合格基準にあと一歩届かない。
原因:スピーキング先行の現地校育ちは、マーク式や条件付き英作文の『形式』に不慣れ。『英語ができる』自負ゆえの油断でケアレスミスが出る。
対処:過去問で形式に慣れ、得意分野こそ丁寧に。リスニングが強いなら時間配分を語彙・読解・記述に寄せる戦略を立てる。
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